写真のかたちー太宰府天満宮アートコレクションより
- Date
- 2020年10月03日 - 2021年4月18日
- Artist
- オータニ・ニューウェンハウゼ OTANI NIEUWENHUIZE サイモン・フジワラ Simon Fujiwara ピエール・ユイグ Pierre Huyghe ホンマタカシ Takashi Homma 春木麻衣子 Maiko Haruki
- category
- 写真
太宰府天満宮の御祭神 菅原道真公(天神さま)は、「学問の神様」のほか、「文化・芸術の神様」として、古くから崇められています。天神さまのもとには、いつも時代の最先端の文化・アートが集まり、道真公御真筆、御佩刀、国宝「翰苑」をはじめとする古文書や工芸品などの宝物を核として、5万件を超えるコレクションを形成しています。
太宰府天満宮は、この文化・アートの守り神としての天神さまのお姿を現代に継承し、広く伝えるために、平成18年(2006)から太宰府天満宮アートプログラムを展開し、内外のアーティストによる神社のためのユニークな作品を発表してきました。さらに、アートプログラムと並行して、ジャンルにとらわれない現代の作品を積極的に収集しています。
本展では、当宮のコレクションの中から、多様なメディアによる写真作品9点をご紹介します。太宰府で制作された作品、太宰府をテーマにした作品を含むバラエティに富んだ写真表現をどうぞお楽しみください。
なお、2月16日(火)からは一部作品を入れ替えた状態で、4月18日(日)まで会期を延長してご覧いただけます。
©Maiko Haruki Courtesy of TARO NASU
オータニ・ニューウェンハウゼ OTANI NIEUWENHUIZE
日本人写真家 大谷臣史とオランダ人写真家ヨハン・ニューウェンハウゼが、観光客の視点から、文化が「消費」される場所つまり、観光地を撮ることで日蘭の文化や文化観光を読み解く新しいプロジェクトです。
©Maiko Haruki Courtesy of TARO NASU
サイモン・フジワラ Simon Fujiwara
1982年生まれ。
イギリス、ケンブリッジ大学で建築を専攻後、ドイツ、フランクフルト造形美術大学で美術を専攻。日本人の父とイギリス人の母を持つフジワラは、人類の起源や自分と家族の歴史にまつわる演劇性の高いパフォーマンス形式のレクチャーやインスタレーション、彫刻、ビデオ、創作小説といったその多様な媒体による作品で知られています。
2010年のフリーズ・アートフェアでは、若手作家を対象とするカルティエ賞を受賞。また、「Simon Fujiwara : Since 1982」(テート・セントアイヴス、イギリス、2012)、「Grand Tour」(ブランシュヴァイク美術館、ドイツ、2013)、「Who the Bær」(プラダ財団美術館、イタリア、2021)などの大型個展が開催される一方で、「六本木クロッシング2013展:アウト・オブ・ダウト」、「Imagineering Okayama Art Project、2014」、「Parasophia : 京都国際現代芸術祭2015」等、数多くの国際展に招待される。
©Maiko Haruki Courtesy of TARO NASU
ピエール・ユイグ Pierre Huyghe
1962年、フランス、パリに生まれ。現在はニュー ヨ ークを拠点に制作活動中。写真、映像、インスクレーション、パフォ ーマンス等、ジャンルを超えた多彩な作風で知られる。
2001年に参加した第49回ヴェニス ・ ビエンナーレ(イタリア)にて審在員賞受賞、同年は第1回横浜トリエンナーレ(日本)にも参加。2002年ヒュー ゴ ・ボス賞受賞。その後も2012年第13回ドクメンタ(ドイツ)、2014年第10回光州ビエンナーレ(韓国)、2017年第5回ミュンスター彫刻プロジェクト(ドイツ)など数々の大規模国際展覧会に参加。
2013年にポンピドゥ ・ センター(フランス)を皮切りに国際的に巡回した回顧展や、2015年のメトロポリタン美術館(アメリカ合衆国)のルーフガーデン ・コミッション、2021年からの「Variants」(キステフォス美術館、ノルウェー)など世界各地の著名美術館での個展多数。
2019年の第2回岡山芸術交流では芸術監督を務めた。
現在、今後の動向が最も注目される美術家のひとり。
©Maiko Haruki Courtesy of TARO NASU
ホンマタカシ Takashi Homma
1962年生まれ。1999年、写真集『東京郊外 TOKYO SUBURBIA』(光琳社出版)で第24回木村伊兵衛写真賞受賞。2011年から2012年にかけて、個展「ニュー・ドキュメンタリー」を日本国内三ヵ所の美術館で開催。著書に『たのしい写真よい子のための写真教室』、近年の作品集に『THE NARCISSISTIC CITY 』(MACK)、『TRAILS』(MACK)がある。また2019年に『Symphony その森の子供 mushrooms from the forest』(Case Publishing)、『Looking Through Le Corbusier Windows』(Walther König, CCA, 窓研究所)を刊行。現在、東京造形大学大学院 客員教授。
©Maiko Haruki Courtesy of TARO NASU
春木麻衣子 Maiko Haruki
1974年茨城県生まれ。玉川大学文学部芸術学科卒業。在学中、ゴールドスミス・カレッジ(ロンドン)に留学。個展「●○」(NADiff、2006)、「photographs, whatever they are」(1223現代絵画、2011)をはじめ、「VOCA展現代美術の展望―新しい平面の作家たち」(上野の森美術館、2006)、PHotoEspana(マドリード、2006)、「六本木クロッシング2007展:未来への脈動」(森美術館、2007)など多数のグループ展に参加し、国内外で注目を集める。