時は江戸末期。
日本各地から志士が訪れ、
未来を見据えた熱い談義が交わされていた
ここ太宰府天満宮の宝庫で、
何者かによって、いにしえより封印されてきた
「箱」が開けられてしまう。
中身は、誰が何の目的で、いつ作ったか判然としない、
古い技術と新しい技術の融合物のような品々だった。
様々な憶測と空想、あるいは妄想が日本中に広がった。
品々を見に集まった腕に覚えのある職人たちは
そこに自分たちの技の源流を見た。
あるものはそれを「宙服(ソラフク)」だと捉え、
あるものは死者の魂を黄泉の国に
送り届ける為のものだと言った。
宇宙、並行世界、異界の存在、精霊の抜け殻
作家 三田真一と作家達が繰り広げる
壮大な物語に身を委ね「呼吸」を感じてほしい。
参加作家(所属) 五十音順
青山翔太郎(NF / Hyogu)
石橋素(Rhizomatiks)
上出惠悟(上出長右衛門窯)
上月建太朗
竹森達也(Rhizomatiks)
辻徹(金網つじ)
中川周士(中川木工芸 比良工房)
馬場匡平(マルヒロ)
堀口徹(堀口切子)
松林豊斎(朝日焼)
村松賢一(55)
八木隆裕(開化堂)
柳澤知明(Rhizomatiks)
山口一郎(Sakanaction / NF)
ドローイング:小松義夫(自由廊)
作家補佐:田﨑龍星(マルヒロ)/ 有賀瞳
ゾーニングプランナー:細野隆仁
クリエイティブプロデューサー:中村ミサ(CAVIAR)
プロデューサー:千葉秀憲(Rhizomatiks)
アートディレクター:前田景
アシスタントデザイナー:河村美季
照明デザイナー:佐藤政章(B & Lighting)
コーディネーター:馬場宣行(太宰府天満宮)
キュレーター:アンダーソン依里(太宰府天満宮)
三田真一展
in-Spire
Breath of life – 呼吸
三田真一の制作指揮のもと、国内の伝統工芸の名手らの合作による作品、現代の技術を取り入れた作品など、神社の空間において、全く新しい展観となる本展には、京都から、茶筒開化堂六代目当主 八木隆裕、四百年続く宇治茶陶朝日焼十六世 松林豊斎、人間国宝 中川清司を父に持つ中川木工芸 中川周士、京金網の金網つじ二代目 辻徹、革計画創造家 上月建太朗が参加。石川から、九谷焼上出長右衛門窯六代目 上出惠悟、長崎から、波佐見焼マルヒロ三代目 馬場匡平が参加。東京から江戸切子の堀口切子三代秀石 堀口徹、さらに、ライゾマティクスの石橋素、柳澤知明、竹森達也が音の出る装置を制作、そこには“NF”のサカナクション 山口一郎と青山翔太郎による音が響きました。
時代に流されず、変わらずに、しかし時代とともに変わってゆく職人たちの手仕事に、現代における大きな意味を見出した三田は、職人たちの思いや表現をもっと世の中に広めたいという思いから、自身の壮大な仮説をもとに、工芸の再構築を願い、今回の作品制作が始まりました。
伝統工芸の匠たちの手仕事と現代の技術を駆使したクリエイターたちとの見事な共演により実現した、景色、音の世界観を多くの人が楽しみました。
会期:令和5年(2023)6月10日(土)~8月27日(日)※7/17を除く月曜休館
開館時間:9時~16時30分(入館は16時まで)
会場:太宰府天満宮宝物殿 企画展示室
観覧料:一般500(400)円・高大生200(100)円・小中生100(50)円
※( )内は30名以上の団体料金、障害者手帳提示により付添者1名まで半額料金
主催:太宰府天満宮 企画:三田真一