菅原道真公1125年 太宰府天満宮式年⼤祭記念「神⼾智⾏―千年を描く―」巡回展開催

神戸智行《千年後の未来》(部分)2023年

太宰府天満宮では1125年大祭に向けて取り組む様々な文化事業の一つとして、明治35年(1902)の1000年大祭を記念して建てられた近代和風建築「文書館」のための24面の襖絵を日本画家・神戸智行に依頼しました。
神戸は、小さな生き物たちの姿に人間の営みを投影した季節感豊かな作品で注目を集める、現代日本画界を代表する作家です。古典に学び、画材や技法を探究して辿りついた、極めて薄い和紙と彩色を重ねる独自の技法は、作品に特有の空気感と奥行きを与え、その繊細な表現は多くの人々を魅了しています。神戸は襖絵の制作のために10年前に家族で太宰府に移り、以来天神さまへの祈りと境内の季節の移ろいを日々感じながら制作に向き合ってきました。
この度、10年という長い歳月を重ねて昨年12月に完成したばかりの襖絵の原画と、当宮が収蔵する神戸作品、そして博多の老舗和菓子店「鈴懸」のために神戸が描き下ろした掛け紙の原画を中心とした展覧会が高崎市タワー美術館(群馬)を皮切りに3館に巡回することになりました。巡回展終了後に襖に仕立てられ、「文書館」に設えられる圧巻の作品を一足早くご覧いただき、その光と豊かな色彩が織りなす自然と生命の輝き、連綿と受け継がれてきた太宰府の千年の祈りを感じていただけますと幸いです。

【神戸智行(かんべ・ともゆき)略歴】
昭和50年(1975)岐阜県生まれ
平成13年(2001)多摩美術大学大学院美術研究科博士前期課程絵画専攻日本画領域修了
平成20年(2008)文化庁在外研修員として、1年間米国、ボストンで研修
平成23年(2011)太宰府天満宮アートプログラムvol.7神戸智行「イノセント・ワールド」
平成26年(2014)太宰府に転居
令和5年(2023)24面からなる襖絵《千年後の未来》を完成

【展覧会概要】
展覧会名 菅原道真公1125年 太宰府天満宮式年⼤祭記念「神⼾智⾏―千年を描く―」
会 期 2024年4⽉13⽇(⼟)〜6⽉23⽇(⽇)
開館時間 10:00〜18:00、⾦曜⽇のみ10:00〜20:00
休 館 ⽇ ⽉曜⽇(祝⽇の場合は開館し、翌⽇休館)
会 場 ⾼崎市タワー美術館(〒370-0841 群⾺県⾼崎市栄町3-23)
電話: 027-330-3773
ホームページ: https://www.city.takasaki.gunma.jp/site/tower/
主 催 ⾼崎市タワー美術館、太宰府天満宮
特別協⼒ 鈴懸
企画協⼒ ギャラリー広⽥美術
協 賛 有沢製作所、画廊 光芳堂、⼤丸松坂屋百貨店
展覧会事務局 ⻄⽇本新聞イベントサービス

以降の巡回展情報
2024年7⽉6⽇(⼟)〜9⽉8⽇(⽇)岐⾩県美術館(岐⾩県)
2024年9⽉15⽇(⽇)〜11⽉24⽇(⽇)新⾒美術館(岡⼭県)
御本殿改修完了後、2027年に太宰府天満宮敷地内「⽂書館」にて襖絵を公開予定